Monthly Archives: April 2014

「専門医をご紹介します。」”I will refer you to a specialist.”

難易度の高い症例や専門医の診断と治療が必要な症例は、専門医に依頼した方がベターな場合がありますね。その場合、患者さんには何と言えばいいのでしょうか。

Doctor: “Your case is complex, so I think you should be seen by a specialist. You can discuss your treatment and get it done. I will refer you to a specialist, Dr. ~~~.”

ドクター: 「〜〜さんは複雑なケースなので、専門医の先生に診て頂いた方がいいです。そして治療もご相談し、了承されたら、治療もされた方がいいと思います。〜〜〜先生という専門医の先生をご紹介します。」

患者さんは「何故その先生に行かなければならないのか」と聞いてくる場合があります。

Patient: “Why can’t you do this for me? I want you to do it.”

患者さん:「何故先生が治療して下さらないのですか。先生にお願いしたいです。」

色々な答え方がありますが、このような言い方で説明します:

Doctor: “Dr. ~~~ has been trained in _______(e.g. removing wisdom tooth, doing complicated root canal cases, severe gum disease, implants with insufficient bone). Specialists have to get extra training after dental school. They are more experienced in these complex cases.”

ドクター:「〜〜〜先生は、____(例えば、複雑な親知らずの抜歯、複雑な根管治療、重度の歯周病、骨が足りないインプラント)を治療するための勉強を大学院でされています。スペシャリストの先生は歯学部を卒業したあとに、それだけのトレーニングを受けているのです。〜〜さんのような複雑なケースを治療されている経験が十分にあります。」

大学病院でも、スペシャリストである開業医の先生でも、必要に応じて、欧米では専門医の先生に依頼することが多いです。

「依頼する」という動詞は “refer 〜〜さん to Dr. ~~~~” という表現をします。

「紹介する」は一般的に、“introduce” ですが、このときは使いません。

Doctor: “I will refer you to Dr. ~~~~.”

ドクター:「〜〜先生に依頼します。」 or 「〜〜先生をご紹介します。」

そして、「診査と治療をお願いしますが、その専門医の先生から後日レポートがメール、FAX、もしくは郵送されるので、ご心配なく」ということを言いたい場合、

Doctor: “Dr. 〜〜〜 will send me a report after your visit and/or treatment, so we will be communicating. I will know what’s going on so don’t worry.”

ドクター:「~~さんが〜〜〜先生に診て頂いたあとや治療が完了したあと、かならずレポート(報告書)が私にメールかファックスか郵送されるので、ご心配なく。〜〜さんのことはきちんとフォローするので、ご安心下さい。」

「歯を抜かなくてはなりません。」 “We have to pull this tooth out.”

破折やカリエスがあまりにも大きく、歯質の保存が見込めない場合や歯周病に罹患した場合、「歯を抜かなくてはなりません。」という説明をする場合、

Doctor: “Unfortunately, we have to pull this tooth out.”

ドクター:「残念ながら、この歯は抜かなければなりません。」

と言います。別の表現方法として、

Doctor: “We have to remove this tooth.”

とか、

Doctor: “We have to extract this tooth.”

と、抜歯の専門用語である extract (名詞はextraction)という言葉も使います。

それでは何故、抜かなくてはならないかの説明ですが、

ドクター:「虫歯があまりにも大きく、クラウン(冠)をかぶせる歯の量が足りないし、歯の部分が丈夫ではありません。」と言う場合、

Doctor: “Your cavity is so big that there is not enough tooth structure to put a crown (cap) on.”

クラウンはcrownとか、一般用語として capと言ったりもします。

もしも歯が破折し、歯冠が崩壊していたり、歯冠がない場合、

Doctor: “Your tooth fractured at the neck, and there is nothing to support the crown.”

と言います。

もしも歯周病が原因で「歯を抜きます」と言いたい場合、

Doctor: “The jaw bone that supports the tooth (roots) got lost. There is not enough bone to hold the tooth.”

ドクター:「歯(根)をサポートするあごの骨がなくなり、歯が支えられません。」

また、このような表現でもいいと思います。

Doctor: “Your bone around the roots is gone so the tooth is very loose. Unfortunately, we need to remove this tooth.”

日本語では「骨が溶ける」という言い方をしますが、英語ではあまり「とける」(melt)という表現は使いません。もちろん、言っても意味は通じますが、あまりそういう表現はしません。

 

「根管・神経の治療が必要です。」”You need a root canal.”

“Root canal“と言えば、歯の神経の治療・根管治療をするということは一般的に浸透しています。”Root canal” は抜歯よりも怖いというイメージを持つ欧米人が多いです。どうやら、神経まで痛みが及ぶとものすごく痛いというイメージと、ファイルを神経に突っ込み、神経をぐりぐり取るというイメーが膨らんでいるからです。

アメリカで「どういうことに恐怖心を抱き、緊張し、心臓がバクバクするか」というアンケートを行ったら、第1位は人前で話す、スピーチをするということだったのですが、第2位はなんと、歯の治療(神経治療を含む)ことだったくらいです。

ドクターが「虫歯が神経までに行ってしまい、神経を抜く必要があります。」と言う場合は英語で何と言えばいいのでしょうか。

Doctor: “Your cavity is so deep that it got into the nerve. The nerve is damaged or infected. You need a root canal.”

ここで「歯髄」の一般的な用語で、”nerve” 「神経」と言います。Pulp やdental pulp は専門用語になるので、簡単に “nerve” と言った方がわかると思います。

“The nerve got damaged or infected.” は「神経がダメージをくらったもしくは感染しました。」という意味です。神経の状態に応じて “The nerve is damaged.” もしくは “The nerve is infected.” と言って下さい。

もしも患者さんが “What is a root canal?” と聞いてきたら、何と答えればいいのでしょうか。

Doctor: “A root canal is to clean the canals inside a tooth’s root. We will clean, shape, and fill the canal space with a material. You will need a build-up or post and a crown after the root canal. Don’t worry, you are going to be numb during this procedure.”

ドクター:「根管・神経治療というのは、神経が通っている管が根の中にあるのですが、そこをきれいにする処置のことです。ダメージしたり、感染したりした根管をきれいにし、消毒し、管の中をある材料で封鎖します。それが終わったら、後に土台・ポストを入れてからかぶせなければいけません。根管治療の間は麻酔をしていますから、痛くないですよ。」

そして、根管治療が終わったら、「根管治療後の数日は痛みがあったりするので、市販の抗炎症剤を飲んで下さい。処置をした歯は使わないで下さい。」という注意事項を言う場合、

Doctor: “It is normal to have pain a few days after the root canal. Please take over-the-counter pain medication (anti-inflammatory medication). Please don’t chew or use the tooth we worked on.”

と言います。

感染根管の説明はまたの機会にします。

「調子が悪いです。」”I’m not feeling well.”

ご無沙汰してしまってすみません。インフルエンザにかかってしまい、調子が悪かったので、ブログをしばらくお休みしていました。皆さんもお気をつけ下さい。

そこで、「調子が悪いです。」とか「具合が悪いです。」と患者さんがおっしゃる場合、どのような表現になるのでしょうか。例えば、「具合がよくないので、予約をキャンセルしたいのですが。」とは何と言えばいいのでしょうか。

Patient: “I’m not feeling well today, so I’d like to cancel my appointment.”

「インフルエンザにかかってしまったみたいなので、予約を変更したいのですが。」と言いたい場合、

Patient: “I think I got the flu. I would like to reschedule my appointment.”

インフルエンザはもちろんinfluenza ですが、口語では簡単に flu と言います。

2つ目の例として、ドクターが患者さんに ”How are you?” と聞いたとき、患者さんが「最近、身体の調子がよくないんです。」と答える場合、

Doctor: “How are you?”  とか、 “How are you doing?”

Patient: “I’m not feeling well lately.”  とか “Not too good.”

と言ったりします。その話の続きとして、「どうされたのですか。」と話を続けたい場合、

Doctor: “What happened?” とか、 “What’s going on?”

と言ったりします。もしももっと丁寧に、「どうされたか伺ってもいいですか。」みたいな言い方をされたい場合、

Doctor: “Do you mind if I ask what happened?”

とか、シンプルに言いたい場合

Doctor: “May I ask you what happened?”

と言ったりします。

歯の関連で、「咬めないので、調子が悪いです。」とか、「うまく飲み込めないので、調子が悪いです。」は英語で、

“I can’t chew well, so it’s uncomfortable.”

“It’s hard for me to swallow, so it’s uncomfortable.”

と言ったりします。