私たちが日常使うカタカナの歯科用語は、必ずしも英語で通じるとは限りません。例えば、
コンポジットレジンは日本語では「レジン」、とか「CR」と言いますが、英語では、
“Composite” としか言いません。
“CR” というと、ほとんどのアメリカの先生方は “centric relation” 「中心位」を思い浮かべると思います。
ご存知のように、composite resin が正式名称ですが、略して、”composite” と言います。
患者さんには、”composite” よりも、「白いつめもの」という意味で、”white filling” と便宜上言う事が多いです。
Doctor: “You have a cavity. We will use a white filling material to restore it.”
ドクター:「虫歯があります。白いつめもので治療します。」
次に、クラウンのセメント合着をするときに「クラウンをセットする」と言うと思いますが、英語では “set the crown” とは言いません。
“Crown cementation” とか、”cement the/your crown” と言います。
E.g. Doctor or assistant: “Today, we are going to cement your crown.”
ドクターかアシスタント:「今日は、クラウンをつけます(セメントします)。」
また、テンポラリークラウンを日本語では「テック」(TeK)と言ったりしますが、この略語はアメリカではドクター、衛生士さん、アシスタントにも、通じません。歯科関係の間で話すときは “provisional” とか “provisional restorations” と言います。患者さんには”temporary crown” と言った方が通じます。
Doctor: “How was your temporary crown? Was it comfortable? Were you able to eat okay?”
ドクター:「仮歯はいかがでしたか。普通に食べられましたか。」
最後に、そのprovisional (temporary crown) を作成するための「即時重合レジン」を英語では、
“Methyl metacrilate” と言う表現をします。つまり、材料名をそのまま使います。あと、もう1つの言い方は、
“Cold cure resin” と言う表現で、モノマーとポリマーを混ぜるもの総称していいます。
E.g. Doctor: “I used methyl metacrilate to make the provisional restorations.”
ドクター:「即時重合レジンでプロビジョナルを作りました。」
ちなみに、先ほど言っていた composite resin はレジンでも、光重合レジンですから、”light cure resin” と言います。