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Dental office とdental clinicとの違い Difference between dental office and dental clinic

日本では「〜〜デンタルクリニック」と、歯科医院と言えば「クリニック」と言う言葉を使います。しかし、アメリカでは

“~~ Dental Office”   とか、  “Dr. ~~~’s (Dental) Office”  と言ったりします。

それではデンタルオフィスとデンタルクリニックの違いは何でしょうか。どのように使い分けるのでしょうか。

デンタルクリニックとは、多くの患者さんを診察・治療し、とにかく「量」を診ると言ったタイプの歯科医院のことです。日本で言うと、いわゆる国保や社保を使って治療するタイプの歯科医院のことを言います。

かたや、デンタルオフィスは患者さんをゆっくり時間をかけて、診察・治療をするタイプの歯科医院のことです。日本では自費の治療のように、余裕・ゆとりをもって患者さんを診ると言ったタイプの歯科医院のことです。

ただ、デンタルクリニックのような形式をとっている歯科医院でも、”~~ Dental Office” というような言い方をする歯科医院もアメリカにはあります。

日本では何故「クリニック」という言葉が浸透したかはわかりません。おそらく、オフィスというと、どうしても、事務所という感覚になるからでしょうか。でも医院も、”medical office” と言った言い方をします。

 

カタカナの歯科用語は英語では通じない!? Japanese-English dental terminologies don’t make sense in English!?

私たちが日常使うカタカナの歯科用語は、必ずしも英語で通じるとは限りません。例えば、

コンポジットレジンは日本語では「レジン」、とか「CR」と言いますが、英語では、

“Composite” としか言いません。

“CR” というと、ほとんどのアメリカの先生方は  “centric relation” 「中心位」を思い浮かべると思います。

ご存知のように、composite resin が正式名称ですが、略して、”composite” と言います。

患者さんには、”composite” よりも、「白いつめもの」という意味で、”white filling” と便宜上言う事が多いです。

Doctor:  “You have a cavity.  We will use a white filling material to restore it.”

ドクター:「虫歯があります。白いつめもので治療します。」

次に、クラウンのセメント合着をするときに「クラウンをセットする」と言うと思いますが、英語では “set the crown” とは言いません。

“Crown cementation” とか、”cement the/your crown” と言います。

E.g.  Doctor or assistant:  “Today, we are going to cement your crown.”

ドクターかアシスタント:「今日は、クラウンをつけます(セメントします)。」

また、テンポラリークラウンを日本語では「テック」(TeK)と言ったりしますが、この略語はアメリカではドクター、衛生士さん、アシスタントにも、通じません。歯科関係の間で話すときは “provisional” とか “provisional restorations” と言います。患者さんには”temporary crown” と言った方が通じます。

Doctor:  “How was your temporary crown?  Was it comfortable?  Were you able to eat okay?”

ドクター:「仮歯はいかがでしたか。普通に食べられましたか。」

最後に、そのprovisional (temporary crown) を作成するための「即時重合レジン」を英語では、

“Methyl metacrilate” と言う表現をします。つまり、材料名をそのまま使います。あと、もう1つの言い方は、

“Cold cure resin” と言う表現で、モノマーとポリマーを混ぜるもの総称していいます。

E.g.  Doctor:  “I used methyl metacrilate to make the provisional restorations.”

ドクター:「即時重合レジンでプロビジョナルを作りました。」

ちなみに、先ほど言っていた composite resin はレジンでも、光重合レジンですから、”light cure resin” と言います。

 

器具・ものの名前パート3 Name of instruments part 3

歯科医院 dental office で患者さんが身につけるもの、ドクターが身につけるもの、そしてスタッフが身につけるものがあります。それらを英語で何と言うかを今回はご紹介します。

患者さん (patients)が身につけるもの:

Patient bib: 患者さん用の使い捨てエプロン

Bib clip: エプロンを付けるクリップ

Screen shot 2014-05-05 at 6.12.08 PM

Bib は通常、赤ちゃんの「よだれかけ」のことです。Bibとそのまま使ってもいいですが、使い分けるために患者さん用は

“patient bib” と言います。

ドクター(doctors)が身につけるもの:

白衣: White coat OR doctor’s coat OR lab coat

と言います。

今は白衣は必ずしも「白」ではないですが、それでも white coat と言います。

Lab coat は実験室で使ったりもするので、おそらくそのような名前になったと思います。

アメリカでは感染コントロールの面から、ドクター、歯科衛生士さん、アシスタントは治療中、腕全体をも完全に覆うような gown または coatを着る義務があります。

歯科衛生士さん、アシスタント、ドクター(dental hygienists, assistants, doctors)が身につけるもの:

Scrubs: スクラブ

日本語ではスクラブと言いますが、英語では語尾に必ず “s” を付けるので、scrubs と言います。

Scrubsの上には、ドクターは必ず白衣かオペ用のガウン(アメリカでは使い捨てのガウンdisposable gownを着用することが多いです)を着て、体全体をカバーします。

歯科衛生士さんやアシスタントはscrubs の上にscrubsと同じ生地でできたscrub cardigan もしくはcardigan scrub、あるいはロングTシャツをscrubs の下に着ます。ドクターと同じで、腕も完全に覆わなくてはなりません。

Safety goggles: ゴーグル

アメリカではマスク以外に、目の保護もしなくてはいけません。

ドクターはloupes もしくは magnifying loupes (ルーペ もしくは 拡大鏡)を付けたりしますが、歯科衛生さんやアシスタントは透明のゴーグルをつけなくてはなりません。

日本人の患者さんは目をつぶっている方が大多数ですが、患者さんは目を開けても、つぶっていても、ゴーグルをつけてもらいます。そのとき、

Doctor, dental hygienist, or assitant:

“Please wear these goggles just in case something gets in your eyes.”

ドクター、歯科衛生士、もしくはアシスタント:

「目の保護のために、念のため、ゴーグルをかけてください。」

アメリカではタオルで患者さんの目は覆いません。目を開けたときに、いつでも見える状態にしなくてはなりません。

 

 

「専門医をご紹介します。」”I will refer you to a specialist.”

難易度の高い症例や専門医の診断と治療が必要な症例は、専門医に依頼した方がベターな場合がありますね。その場合、患者さんには何と言えばいいのでしょうか。

Doctor: “Your case is complex, so I think you should be seen by a specialist. You can discuss your treatment and get it done. I will refer you to a specialist, Dr. ~~~.”

ドクター: 「〜〜さんは複雑なケースなので、専門医の先生に診て頂いた方がいいです。そして治療もご相談し、了承されたら、治療もされた方がいいと思います。〜〜〜先生という専門医の先生をご紹介します。」

患者さんは「何故その先生に行かなければならないのか」と聞いてくる場合があります。

Patient: “Why can’t you do this for me? I want you to do it.”

患者さん:「何故先生が治療して下さらないのですか。先生にお願いしたいです。」

色々な答え方がありますが、このような言い方で説明します:

Doctor: “Dr. ~~~ has been trained in _______(e.g. removing wisdom tooth, doing complicated root canal cases, severe gum disease, implants with insufficient bone). Specialists have to get extra training after dental school. They are more experienced in these complex cases.”

ドクター:「〜〜〜先生は、____(例えば、複雑な親知らずの抜歯、複雑な根管治療、重度の歯周病、骨が足りないインプラント)を治療するための勉強を大学院でされています。スペシャリストの先生は歯学部を卒業したあとに、それだけのトレーニングを受けているのです。〜〜さんのような複雑なケースを治療されている経験が十分にあります。」

大学病院でも、スペシャリストである開業医の先生でも、必要に応じて、欧米では専門医の先生に依頼することが多いです。

「依頼する」という動詞は “refer 〜〜さん to Dr. ~~~~” という表現をします。

「紹介する」は一般的に、“introduce” ですが、このときは使いません。

Doctor: “I will refer you to Dr. ~~~~.”

ドクター:「〜〜先生に依頼します。」 or 「〜〜先生をご紹介します。」

そして、「診査と治療をお願いしますが、その専門医の先生から後日レポートがメール、FAX、もしくは郵送されるので、ご心配なく」ということを言いたい場合、

Doctor: “Dr. 〜〜〜 will send me a report after your visit and/or treatment, so we will be communicating. I will know what’s going on so don’t worry.”

ドクター:「~~さんが〜〜〜先生に診て頂いたあとや治療が完了したあと、かならずレポート(報告書)が私にメールかファックスか郵送されるので、ご心配なく。〜〜さんのことはきちんとフォローするので、ご安心下さい。」

「歯を抜かなくてはなりません。」 “We have to pull this tooth out.”

破折やカリエスがあまりにも大きく、歯質の保存が見込めない場合や歯周病に罹患した場合、「歯を抜かなくてはなりません。」という説明をする場合、

Doctor: “Unfortunately, we have to pull this tooth out.”

ドクター:「残念ながら、この歯は抜かなければなりません。」

と言います。別の表現方法として、

Doctor: “We have to remove this tooth.”

とか、

Doctor: “We have to extract this tooth.”

と、抜歯の専門用語である extract (名詞はextraction)という言葉も使います。

それでは何故、抜かなくてはならないかの説明ですが、

ドクター:「虫歯があまりにも大きく、クラウン(冠)をかぶせる歯の量が足りないし、歯の部分が丈夫ではありません。」と言う場合、

Doctor: “Your cavity is so big that there is not enough tooth structure to put a crown (cap) on.”

クラウンはcrownとか、一般用語として capと言ったりもします。

もしも歯が破折し、歯冠が崩壊していたり、歯冠がない場合、

Doctor: “Your tooth fractured at the neck, and there is nothing to support the crown.”

と言います。

もしも歯周病が原因で「歯を抜きます」と言いたい場合、

Doctor: “The jaw bone that supports the tooth (roots) got lost. There is not enough bone to hold the tooth.”

ドクター:「歯(根)をサポートするあごの骨がなくなり、歯が支えられません。」

また、このような表現でもいいと思います。

Doctor: “Your bone around the roots is gone so the tooth is very loose. Unfortunately, we need to remove this tooth.”

日本語では「骨が溶ける」という言い方をしますが、英語ではあまり「とける」(melt)という表現は使いません。もちろん、言っても意味は通じますが、あまりそういう表現はしません。

 

器具・ものの名前 パート2 Name of instruments part 2

歯科治療で使う器具・ものの名前パート2です。

まずは、ハンドピース系では

エアータービン、コントラ、電気エンジンは英語で何というのでしょうか。

エアータービン:  High speed handpiece

電気エンジン:  Low speed handpiece

コントラ:  Contra-angle

5倍速は、electric handpiece と言います。

アシスタントの方にドクターが、例えば、「コントラを持って来て下さい。」という場合、

Doctor:  “Can I have a contra-angle?”   と言います。

ただ、エアータービン、電気エンジンの場合、”handpiece” を省略して言う場合が多いです。

Doctor:  “Can I have a high speed?”  とか  “Can I have a low speed?”

と言います。

Electric handpiece は略さず、そのまま “Can I have an electric handpiece?” と言います。

ちなみに、ハンドピース系と一緒に使うバーは “bur” とスペルします。

日本語では発音は “bar” (お酒を飲むバー)と一緒ですが、英語では違います。ご興味がある方はこちらで聞き比べて下さい:

“bar”   Bar 発音

“bur”  Bur 発音

さて、 ダイアモンドバーやカーバイドバーはそのまま、

”diamond bur”  や “carbide bur (carbide と短くして言うことが多いです)”

と言います。

しかし、カーボランダムポイントやシリコンポイント系は英語では言い方が違います。

カーボランダムポイント: Green stone

シリコンポイント(茶): Brownie

シリコンポイント(緑): Greenie

ホワイトポイント: White stone

と言います。

Doctor:  “I need a green stone, brownie, and a greenie.”

ドクター: 「カーボランダムポイントとシリコンポイントの茶色と緑が必要です。」

ポイント系は材料名を使った言い方ではなく、どうやら色の種類で名前がついているみたいですね。

歯がかける、破折する  “Tooth chipped” or “tooth broke off”

咬頭 cuspの一部がかけたり、前歯の切縁 incisal edgeがかけたりした場合、患者さんは、

Patient:  “I think my tooth chipped.  It feels rough.”

患者さん: 「歯がかけたみたいです。ざらざらします。」

と言ったりします。

また、頬側または舌側全体が歯頚部あたりまで破折したり、かなりの歯質を trauma 外傷で失った場合、ドクターは、

Doctor:  “Part of your tooth broke off/fractured.”

と言ったり、

もしも歯頚部あたりからかけた場合、

Doctor:  “Part of your tooth broke off/fractured at the gum line.”

と言います。

“Break off” は 少しかけた感じではなく、ボコッととれた時に使う表現です。

“Fracture” は専門的によく使う「破折」です。名詞でも動詞でも使います。

“Gum line” は 歯肉と歯頚部の境目部分を言います。ブラッシンング指導をするときに、

Doctor or hygienst:  “Place your toothbrush at the gum line.”

ドクター又は歯科医師: 「歯と歯ぐきの境目に歯ブラシをのせて下さい。」

と言います。

英語でのブラッシング指導はまたの機会にアップupload します。

歯科で使う英語の略語(2) Abbreviations used in dentistry part 2

カルテに記載するものとして、

BP:  Blood pressure   血圧

HTN:  Hypertension  高血圧

NKDA:  No known drug allergy  薬剤アレルギーなし

OTC:  Over-the-counter (medication)   市販薬

WNL:  Within normal limits  正常範囲内

Pt:  Patient 患者さん

Px:  Prognosis 予後

歯科治療や治療計画の際、使われるものとして、

UL:  Upper left  左上

UR:  Upper right  右上

LL:   Lower left  左下

LR:  Lower right  右下

SRP:  Scaling/root planing  スケーリング・ルートプレーニング

Quad:  Quadrant    1/4顎

E.g.   LR quad SRP  = 右下(1/4顎)スケーリング・ルートプレーニング

RCT:  Root canal therapy   根管治療、エンド

解剖学的用語としては、

PDL:  Periodontal ligament  歯根膜 (P, D, L と読みます)

PSA:  Posterior superior alveolar nerve 後上歯槽枝

E.g.  PSA nerve block は 後上歯槽枝ブロック麻酔 のことです

「お口の中をチェックします。」”Let me do an overall check-up.”

患者さんにご挨拶し、「今日はどうされましたか?」と聞き、「それでは、いすを倒します。」までは今までのブログでご紹介しました。

そこから「お口の中をチェックします。」と言いたい場合、何と言えばいいのでしょうか。一連の流れをおさらいも兼ねて、見ていきましょう。

Doctor:  “Hello I’m Dr. ______________.”  (shake hands with patient)   “What brings you here today?”    OR       “How can I help you today?”

Patient:  ~~~~~ と症状を説明

Doctor:  “Let me put your seat back.  Let me do an overall check-up.  Open, please.”

という感じです。

ドクターが「お口をあけて下さい。」という時は、 命令形の “open” という言い方になりますが、感情表現をやさしくすれば、命令口調にはなりません。

「お口全体をチェックします。」という言い方は

“Let me do an overall check-up.”  になります。

もしも、 1本ないし2、3本の歯をチェックしたい場合は、

“Let me check your tooth that is bothering you.”

「痛みがある歯をチェックさせて下さい。」という訳になります。

とか、簡単に、

“Let me check your tooth.”

でいいと思います。

Adjust occlusion 咬合調整をする

日本の知り合いの先生から以前、質問を受けたことがあります。

「咬合調整をするとき、“咬んで下さい”と外国人の患者さんに言うと、どんな人でもカチッと1回しか咬まないのですが、そういう時は何と言えばいいのですか。」

どうやら、その先生はその外国人の患者さんに、

“Bite” の一言しか、言っていなかったようです。

“Bite” だけでは1回ガチッと咬むだけで、咬合紙を離さない状態になってしまいます。

ドクター: 「カチカチ咬んで下さい。」は、

Doctor:  “Tap, tap, tap.”

と言います。 タップダンスの「タップ」という発音です。

どうしても “bite” という言葉を使いたければ、

Doctor:  “Bite several times.”

でいいと思います。

でも、それだけでは中心咬合位で咬むことになるので、側方運動をしてほしいときは、

Doctor:  “Bite side to side.”

または

Doctor:  “Grind your teeth.”  (「歯ぎしりして下さい。」)

と言います。

また、動作を連想させたい場合、例えば、「ガムを噛むみたいにこの紙を咬んで下さい。」みたいなことを言いたければ、

Doctor:  “Chew this paper like you are chewing a gum.”

と言います。

ドクターが「咬み合わせは高いですか。」 と聞きたいときは、

Doctor:  “Is your bite high?”

でいいと思います。

たまに、「咬み合わせは高い」ってどういう意味ですかと患者さんに聞かれます。

Patient:  “What do you mean by my bite is high?”

Doctor:  “Does the tooth we worked on touch first or harder than other teeth?”

患者さん: 「咬み合わせは高い」ってどういう意味ですか。

ドクター: 「治療した歯が先にあたるとか、他の歯と比べた当たり方が強いということです。」