Category Archives: Dental English

カリエス・う蝕の進行度を伝える:(2)初期う蝕 Explaining caries progression: Part 2–Incipient caries

カリエスがエナメル質内にとどまっている場合の初期う蝕を英語で、”incipient caries”と専門用語で言います。

患者さんに説明するときは “early tooth decay” とか、 “early cavity” と言います。

デンタルのX線写真で、まだエナメル象牙境を越えていないカリエスがあった場合、下記のように説明できます:

Doctor:  “Take a look at this x-ray/radiograph/image.  Your cavity is within the outer most layer called enamel.  This is considered an early tooth decay.”

ドクター:「このレントゲン写真をご覧ください。虫歯がエナメル質という表層の部分にとどまっています。これは初期の虫歯です。」

X線写真 はx-ray とか、radiographとか、imageと様々な表現をします。”X-ray” と言ってしまうと、確かに、X線という電磁波のことを言いますから、「写真」という表現をしたい場合、”radiograph” とか  “X-ray image” と言うのが正解です。しかし、X-ray (image)という言葉で通じます。

Patient:  “Do I need any treatment?”

患者さん:「治療は必要ですか。」

Doctor:  “We can wait and watch this, and re-evalute it every 6 months.  Radiographs should be taken every year to check the progression of the early decay.  In the meantime,  you can use fluoride toothpaste or fluoride mouthwash so that this does not progress. You don’t have to treat it right away.”

ドクター:「今すぐ治療する必要はないと思います。経過観察できます。ただ、6ヶ月ごとにチェックをした方がいいと思います。レントゲン写真は1年ごとに撮影して、進行をチェックした方がいいと思います。その間、フッ素入りの歯磨き粉もしくはフッ素入りのマウスリンスを使うことで、進行を遅めることができます。」

Patient:  “Will this early tooth decay go away?”

患者さん:「そうすれば、虫歯はなくなりますか。」

Doctor:  “The cavity may not completely go away, but the progression may stop.  That’s why I want you to use the fluoride toothpaste and fluoride mouthwash and come in for a regular checkup.”

ドクター:「虫歯はなくなるということはないかもしれませんが、進行が遅くなるか止まる場合があります。ですから、フッ素の歯磨き粉とマウスリンスを普段からお使いになり、定期的に診査する必要があります。」

カリエス・う蝕の進行度を伝える :(1)脱灰 Explaining caries progression: Part 1–Demineralization

カリエスには:

(1)脱灰

(2)エナメル質内のカリエス

(3)エナメルー象牙境を越えたカリエス

(4)歯髄が露出がしていて、歯髄炎にまで波及している場合の重度のカリエス

というように、進行度を患者さんに説明することは日常的に行います。それを英語でどのように表現すればいいのでしょうか。上記を4回のパートに分けて説明します。

(1)脱灰の場合

脱灰は英語で、”demineralization” と言います。

Doctor:  “You have a cavity, but fortunately, it’s at an early stage.”

ドクター:「虫歯がありますが、幸いに、まだ初期の段階です。」

Doctor:  “Do you see this white frosty area on your tooth surface?  This is called demineralization.  This happens  when the content of minerals in your teeth have decreased.”

ドクター:「歯の表面に真っ白になっているところがあるますね? これは「脱灰」とというものです。歯のミネラルの量が少なくなっている証拠です。」

Patient:  “What does this do?  Will this color go back to its original tooth color?”

患者さん:「これはどうなるのですか。この色は元に戻りますか。」

Doctor:  “Once it’s frosty like this, it will stay like this or it could get worse.  If it gets worse, you could get a cavity, especially if nothing is done.  You may see a yellowish opening on your tooth surface which would need treatment.”

ドクター:「色が真っ白になった場合、このまま真っ白な状態になったままかひどくなって、虫歯になります。何もしなければ、黄色っぽい穴が歯の表面にできて、治療が必要です。」

Patient:  “Is there anything I can do?  What would you recommend?”

患者さん:「何かできることはありませんか。何をおすすめしますか。どうしたらいいですか。」

Doctor:  “When it’s still frosty, you can use toothpaste with fluoride so that the area mineralizes. Mineralization means that the fluoride goes on the tooth surface, creates a coating, and the teeth get stronger.  This is because the minerals from the fluoride protect the surface.  Also, cutting down on drinks with lots of sugar like soda and juice will help.”

ドクター:「歯の表面が真っ白の場合、フッ素入りの歯磨き粉の使用をおすすめします。そうすることによって、歯の表面がフッ素でコーティングされて、フッ素のミネラルによって歯が強くなります。あと、糖分の多い飲み物やジュースは控えた方がいいですね。」

Patient:  “Can I use regular toothpaste with fluoride?”

患者さん:「フッ素が入っている市販の歯磨き粉を使えばいいのですか。」

Doctor:  “I will prescribe you a toothpaste with higher concentration of fluoride today.  Please use that until your next check-up and clean-up appointment.  I will re-evaluate at your next check-up and clean-up appointment if you should continue using that or change to an over-the-counter toothpaste with fluoride.  We may even have to treat those areas, if it gets worse.”

ドクター:「フッ素がある程度高い濃度で入っている歯磨き粉の処方箋を今日、出します。次回の診査とメインテナンスのアポイントの時に、また再度チェックさせて下さい。その時の状態によって、処方箋レベルの歯磨き粉を使い続けて頂くか、市販のフッ素入り歯磨き粉に変更するか決めます。もしも虫歯になってしまったら、治療する必要があります。」

Patient:  “Okay.  I will try my best.”

患者さん:「わかりました。頑張ってみます。」

 

小児患者の麻酔の際にかける言葉 What to say while anesthetizing pedodontic patient

小児の修復治療の際、大人と同じ英語は使いません。小児には優しい言葉をかけたり、「頑張っているね」という励ましの言葉をかけたり、大人の患者さんとは違う英語の歯科用語を使ったりします。

以前にも、小児歯科で使う英語としていくつかご紹介しましたが、今日は、小児の麻酔をするときに、英語でどのように話せばいいかをお教えします。

ドクター:「お口の中に、ムシバイキンがいて、歯に穴を作っちゃったから、今日はそれを治そうね。」

Doctor:  “The sugar bugs in your mouth made a hole in your tooth.  Let’s fix it/your tooth today.”

「虫歯の菌(ムシバイキン)」は  ”sugar bugs” (直訳すると、「砂糖の菌」と言います)と言います。

Doctor:  “I’m going to put some sleepy juice on your tooth so that the bugs will fall asleep.”

ドクター:「ムシバイキンが眠たくなるように、ジェルを塗るね。」

アメリカではジェル状の表面麻酔剤を必ず塗ります。数分待ったら、表面麻酔が効いたことを確認して、局所麻酔に入ります。

Doctor:  “Do your gums feel different?  The sugar bugs are starting to fall asleep.  Let’s make it totally asleep.”

ドクター:「歯茎がジリジリしたり、変な感じする?ムシバイキンが眠たくなっているんだよ。ムシバイキンがぐっすり眠るようにしましょう。」

局麻を打つ前の言葉です:

Doctor:  “I’m going to pull your lips and you’re going to feel a little pinch.  The sugar bugs are so strong so it needs something strong to make them fall asleep.  I’m going to do this slowly so it may take some time, but the bugs are slowly going to fall asleep.”

ドクター:「先生が唇をひっぱりますよ。少しちくっとつねる感じがします。ムシバイキンは強いからもっと強いものでねむらせようね。ゆっくりやらないと、ムシバイキンはぐっすり寝ないから、早くやらないからね。」

麻酔をしている間や終わったあとは、「よく頑張っているね!」とか励ましの言葉をかける場合:

Doctor:  “Good job!” とか、”You’re doing great!”  とか、 ”Wow!” とか ”Awesome!”

とたくさんのポジティブな言葉をかけた方がいいと、されています。

それから、麻酔が効くのを待つことは、

Doctor:  “Let’s wait till you get numb.”

ドクター:「もっとジリジリするまで待とうね。」

と言えばいいと思います。

外科治療(抜歯)の際にかける言葉 What to say during surgery/extraction

抜歯を含む外科治療をする際に、かける言葉があります。

「麻酔は効いていますか?」

「麻酔で歯や歯茎を押す感覚はありますが、痛みがあれば、左手を上げて下さい。」

「これからトントン、あごがひびく感じがします。」

「大丈夫ですか?」

等々…

さて、これらを英語で何と言えばいいですか?

Doctor:「麻酔はきいていますか?」= ”Are you numb?”

“numb” は発音するときは、”b” は発音しません。髪をとかす「くし」の ”comb” も ”b”は静かですよね?

次に、「麻酔で歯や歯茎を押す感覚はありますが、痛みがあれば、左手を上げて下さい。」は

Doctor:  “You’re going to feel the pressure, but you shouldn’t feel any pain (if you are numb).  If you do, please raise your left hand.”

(if you are numb)の部分は入れても入れなくてもいいという意味で、「かっこ」にしておきました。

外科治療の際、マレット(骨ノミ)を使うことがあると思います。例えば:

  1.  骨癒着を起こしている、根管治療済みの歯・根を抜歯する場合
  2. 自家骨を使ったブロックグラフトを下顎枝から採取する場合
  3. オステオトームテクニックでサイナスリフトをする場合

その際、「これからトントン、あごがひびく感じがします。」など、色々な表現方法があると思いますが、このようなことを英語で何というのでしょうか。

Doctor:  “I have to hit the bone with some pressure.  It’s going to vibrate, okay?  Let me know if you are uncomfortable.”

“Vibration” と言えば「振動」なので、本当の意味では “vibration” ではないかもしれませんが、ポイントは、優しい、オブラートに包んだような言い方がいいということです。もしも、

Doctor:  “I am going to hit you with a hammer.”

ドクター:「ハンマーのようなもので歯・骨を叩きます。」(直訳した場合)

上記のように正直で、ストレートに表現すると、患者さんはもっと怖がってしまいます。

欧米は物事をストレートに表現しますが、歯科治療になると別です。

そして、この言葉はどんな歯科治療でも、何度も患者さんに声をかける意味で「大丈夫ですか?」とか「ご気分はいかがですか?」といいます:

Doctor or assistant:  “Are you okay?”

OR

Doctor or assistant:  “Is everything okay?”

とこまめに、気にかけることは必ずします。これは患者さんの様子を伺う意味でも重要です。普段の会話でもよく使います。

印象を採る Taking an impression/mold

クラウン、インレー、やアンレーの形成が終わり、印象採得をする場合、患者さんに、

「これから型を採ります。」

と言いたい場合、簡単でわかりやすい英語で何と表現すればいいのでしょうか。

専門用語では、”take an/your impression” と言います。

「印象採得」は “impression taking” と言います。

Doctor or assistant:  “I will be taking your impression to make a crown/inlay/onlay.”

と言えばいいでしょう。

もしも「型採り」と言った表現をしたい場合、

Doctor or assistant:  “I will be taking your mold to make your new crown/inlay/onlay/filling.”

ドクターもしくはアシスタント: 「新しいクラウン(被せ物)・インレー・アンレー・詰め物を作るために、型を採らせて頂きます。」

どちらも通じますが、強いて言えば、”take a mold” の方が一般的にわかりやすいと思います。

もしも印象を2回に渡って採り、2回目を「最終印象」としたい場合、”final impression” もしくは “final mold” と表現すればいいでしょう。

Doctor or assistant:  “This will be your final impression.”

ドクターもしくはアシスタント:「これが最終印象となります。」

もしくは

Doctor or assistant:  “I will be taking your final mold today.”

ドクターもしくはアシスタント:「今日、最終の型を採ります。」

プロビジョナル・テンポラリークラウン・仮歯が入った場合の注意事項 Post-op instructions/caring for provisionals/temporary crowns 

クラウンやブリッジもしくインプラント治療におけるプロビジョナルクラウン(患者さん用語で言うと、仮歯)のケアの仕方や注意事項を英語で言う場合の説明をします。

ドクターもしくはアシスタント:「ガムやキャラメルなどくっつきやすい食べ物は食べないで下さい。」

Doctor or assistant:  “Please avoid sticky foods like gum and caramel.”

Avoid(避ける)という代わりに ”stay away from” でもいいです。

Doctor or assistant:  “Please  stay away from sticky foods like gum and caramel.”

もしくはもっと簡単に、”please don’t eat ~~~” でも構いません。

Doctor or assistant:  “Please don’t eat sticky foods like gum and caramel.”

ガムやキャラメル等の粘着力のある食べ物のことを ”sticky food” と言います。

次に、仮歯だからと言って、患者さんによってはブラッシングをわざとしない方もいると思いますが、やはりプラークがたまったり、歯肉炎を引き起こり、脱離する原因となるので、「歯ブラシはきちんとして下さい。」と言いたい場合:

Doctor or assistant:  “Please brush around the temporary crown.  We want the tooth to have as less plaque.  This will help maintain the health of your gums.  If you don’t keep it clean, your temporary tooth can fall out.”

ドクターもしくはアシスタント:「仮歯は普通に歯ブラシをして下さい。歯垢・プラークがたまってほしくありません。そうすることで、仮歯の周りの歯茎を健康的な状態に保つことができます。清潔にしておかないことで、仮歯が外れたりする場合があります。」

プロジビョナルが入っている場合でも、フロスは続けてほしいものです。その際、「上もしくは下にフロスを出すのではなく、横から通して下さい。」と特に言う必要があります。

Doctor or assistant:  “When you floss, please do not pull up or down the floss.  Please make sure you slide the floss to the side.  Please do it slowly and carefully.”

ドクターもしくはアシスタント:「フロスはしても構いませんが、上もしくは下に出すのではなく、横から出すようにして下さい。ゆっくり、そして気をつけて行って下さい。」

生活歯を形成した場合、最初の数日はしみたりすることは普通で、徐々に症状がなくなっていくことも説明しておいた方がいいでしょう。症状がひどくなった場合のことも念のため、言っておいた方がいいですね。

Doctor or assistant:  “You may have sensitivity for the first few days if you didn’t have any root canal.  It should go away in a few days.  If the sensitivity gets worse, please call and let us know.”

ドクターもしくはアシスタント:「神経がある歯を削ったので、仮歯を入れてから数日しみたりすることはあります。通常、数日で症状はおさまります。もししみたりすることがひどくなった場合、お電話を下さい。」

そして、最後に、咬合調整が必要な場合の説明もした方がいいですね。

Doctor or assistant:  “If your bite is still high after your numbness goes away, please call us.  We will adjust your bite.   It’s hard to tell when you are still numb.”

ドクターもしくはアシスタント:「麻酔が切れたあと、かみあわせが高いとお感じになったら、お電話を下さい。調整をします。麻酔が効いていると分かりにくいですよね。」

Recommending orthodontics 矯正を勧める

矯正を患者さんに勧める場合、英語で何と言えばいいのでしょうか。

矯正は専門用語では、”orthodontics (略してortho)” と言いますが、一般的には “braces” という言葉が通じます。

Doctor:  “Have you thought about getting braces (またはorthodontics)?”

ドクター:「矯正を考えたことありますか。」

Doctor:  “I recommend you getting braces (orthodontics).”

ドクター:「矯正をされることをお勧めします。」

何故、矯正が必要かという説明もしないといけません。

Doctor:  “Your teeth are crowded so they should be straightened.  This will not only give you a more beautiful smile, but it will make it easier for you to clean.  It can help prevent cavities and gum disease.”

ドクター:「歯が入り組んで生えているので、まっすぐにした方が、歯並びがきれいになりますし、磨きやすくもなります。その結果、虫歯予防や歯周病予防の手助けになります。」

矯正の種類も最近は色々とありますので、通常のステンレスのブラケットから、セラミックのブラケット、そしてインビザラインのご紹介もします。

Doctor:  “In the past, you could only have stainless steel brackets,  but you may be able to get the ceramic brackets.  They don’t show as much so that’s an advantage.  There is also a new system called the Invisalign where you don’t have to put on any brackets.  You have to wear a tray to move your teeth.  There are certain cases which Invisalign could be done, so I recommend you to discuss those details with your orthodontist.”

ドクター:「以前は、ステンレスのブラケットをつけるしかなかったのですが、今はセラミック製のものがあります。ステンレスほどは目立ちません。あと、新しく ”インビザライン” と言って、ブラケットを付けることなく、トレーをはめたままで歯を動かす方法があります。でもそれはできる症例とできない症例があるので、矯正の専門医の先生によくご相談された方がいいと思います。」

最後に、矯正で使われそうな英語を列記します。

「ブラケットがほっぺたにぶつかる」”bracket gets caught on my cheek”

「リテーナーをつける」”wear your retainer”

「ブラケットがとれる」”bracket came off”

「ワイヤーを替えたばかりで痛い」”my wires got exchanged so it hurts”

「歯が動いている」”my teeth are moving”

 

抜歯・外科処置後の出血が止まらない場合の説明 Explain how to stop bleeding to surgery patients

このブログでも「抜歯後の注意」を英語でどのように説明するかはすでに2014年3月のトピックで取り上げています。今日はその中でも抜歯やその他の外科処置後に起こりえる、「血が止まらない」と患者さんに英語で言われたときに、どのように対応できるかを説明します。

Patient: “I’m still bleeding after my tooth was pulled out. Is this normal?”

患者さん:「歯を抜いてからまだ血が出ています。これは普通ですか。」

Doctor: “Make sure you bite on a wet gauze and apply pressure for at least 30 to 45 minutes. Don’t take out your gauze and spit your saliva and blood even if it is uncomfortable. Keep applying pressure until you see a small streak of blood.”

ドクター:「濡れたガーゼを少なくとも30分から45分しっかり咬んで下さい。途中、血やつばが気持ち悪く、ガーゼを除去してペッと吐き出す方がいますが、それはしないで下さい。出血量がわずかになるくらいまではずっと咬んでいて下さい。」

出血し続けていることの質問に対しての返事は、

Doctor: “It is normal to see bleeding for the first day. It could take a few hours until the blood clots.”

ドクター:「抜いたその日は数時間出血するのは普通です。血が止まり、固まるまで数時間かかってもおかしくないです。」

数時間が経ち、まだ血が止まらない場合、そして差し上げた替えのガーゼもなくなってしまった場合、アメリカでは市販のティーバッグ(紅茶、緑茶、何でもOK)を使うように言います。

Patient: “I’m still bleeding. I ran out of gauze. What should I do?”

患者さん:「まだ血が出ています。ガーゼもなくなってしまいました。どうしたらいいでしょうか。」

Doctor: “Please wet a tea bag and place that on top of the hole. Apply pressure just like you did with the wet gauze for at least 30 minutes. Any tea bag will do such as green tea, black tea, etc. The tannic acid in tea will help stop bleeding.”

ドクター:「ティーバッグを濡らして、それを抜いたところの上に乗せて、しっかり咬んで下さい。ティーバッグは緑茶、紅茶など、種類は関係ありません。どんなものでも大丈夫です。お茶の成分の中にタンニン酸が入っていて、それは血を止める効果があります。」

患者さんは特に抜歯や外科処置後、問題があると心配されるので、英語で安心感が与えられようになれるといいですね。

アレルギーについて聞く Asking about allergies

アレルギーについては、問診票でも、診査の時でも、口頭で聞く必要があります。どのように表現したらいいのでしょうか。

単純に「アレルギーはありますか。」と聞く場合、

Doctor or assistant:  “Do you have any allergies?”

と言います。

「お薬でアレルギー反応を示すものはありませんか。」と聞く場合、

Doctor or assistant:  “Are you allergic to any medications?”

アレルギーがなくても、何かの薬や抗生物質を飲んで、気持ち悪くなったり、胃の調子がおかしくなったりした経験があるかどうかを聞く場合、

Doctor or assistant:  “Have you had any stomach upsets with any medications or antibiotics?”

と言います。

これからの季節、「花粉症はありますか。」と特に、季節性のアレルギーがあるか否かを尋ねる場合、

Doctor or assistant:  “Do you have any seasonal allergy?”

と聞けば、「~~の花粉にアレルギーがあります。」と患者さんは答えるでしょう。

Patient:  “I’m allergic to ~~ pollen.”

と言います。

ですから、食べ物のアレルギーにしても、どんなものに対しても、アレルギーをあるかどうかを聞く場合、

Doctor or assistant:  “Are you allergic to any ~~ (food, animals, etc.)?”

というように聞けばいいのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お休み明けの会話の始め方 Conversation starter after the holidays

長いお休み(年末年始、夏休み等)が明け,患者さんが治療のため来院した場合、欧米ではいきなり治療を始めるのではなく、お休みをどう過ごしたのかといった会話をします。欧米では、この四方山話を”small talk” と言います。

Small talk が上手にできると、患者さんも気持ちが和み、気分的に落ち着きます。そして何より、ドクターやスタッフたちとの距離が縮まります。

Small talk は歯科医院だけではなく、ビジネスの世界でも、ママ友の世界でも、どんなシーンでも重要とみなされています。ちょっとした世間話ができることで、その人の人柄、趣味、考え方、ライフスタイル等がわかります。特に、歯科医療従事者にとっては患者さんとのコミュニケーションのため、非常に重要です。

Doctor or staff:  “Happy New Year!  How was your holidays?”

ドクターもしくはスタッフ:「明けましておめでとうございます。お休みはどうでしたか。」

Patient:  “We didn’t do much.  It was quiet.  Just relaxed at home.”

患者さん:「特に何もしませんでした。静かにうちでゆっくり過ごしました。」

もしも、患者さんがどこかへ行った場合はこんな言い方をするかもしれません。

Patient:  “We went to Las Vegas and did the countdown.  It was so loud, and everybody was partying.  We had a lot of fun.”

患者さん:「ラスベガスに行って、カウントダウンをしました。にぎやかで、みんな、パーティー気分でノリノリでした。楽しかったです。」

患者さんは質問に答えたあと、「先生はお正月をどう過ごしたのですか?」とか「あなたは?」と、逆に質問したりする場合が多いです。

Patient:  “How did you spend your New Year’s?”  OR    “What about you?”

と言ったりします。

そしてどのような過ごし方をしたか、お話します。

色々お話をし、そろそろ治療を始める場合、こんな感じで切り出せばいいかもしれません:

Doctor or staff:  “Well, I’m glad to hear that you had a good time.”

ドクター又はスタッフ:「楽しい時間が過ごせてよかったですね。」

Patient:  “Yes, thank you.  It’s back to reality now.”

患者さん:「はい、ありがとうございます。でも現実に戻ってしまいました。」

Doctor or staff:  “True…  Same here.  So let’s get back to work!”

ドクター又はスタッフ:「本当ですね...私もそう思います。それでは現実に戻って、始めましょうか!」

と言った感じに、当たり前のことでもちょっとした話ができるようになると親近感も湧いてきて、治療以外でのコミュニケーションがとれるようになるのが small talk です。

歯科医療従事者の皆さんがsmall talk ができるお手伝いを Speak Dental Englishはこれからもしたいと思います。2015年もよろしくお願いします。